もう旧聞に属するけど、ちょっと雑感↓
http://www.narinari.com/Nd/2005054455.html
 あくまで「元古書店員(見習い)」として言うと、多分これを知った全国の古書店のマンガ担当者は、『MASTERキートン』(以下、『キートン』)の余剰在庫に対する見方を変えたんじゃないだろうか。彼らが最初にやることは、全巻セットの在庫の一部(あるいは全部)を倉庫に回すこと。次に客からの買い取り価格を上げることと、ブックオフ等から背取り*1することだろう。多分、首都圏の新古書店では、表向き『キートン』の在庫は払底し始めているはずだ。
 後は市場に飢餓感が生まれ、市場価格が上昇するのを静かに待つ。こういう絶版になった書籍を「見かけなくなる」原因の一端は、古書店の買い占めにあると思う。『キートン』は文庫、ワイド版も含め、市場の流通量がハンパじゃないので上昇もゆるやかだろうが、絶版状態が長く続いた場合、オリジナル単行本・初版・美品の全巻セットは定価以上のプレミア価格で売られる可能性が高い。あとは番外編の『キートン動物記』の初版あたりも……
 ……なにが言いたいかというと、①『キートン』は少しずつ手に入りにくくなる。②今の状況で喜ぶのは古本屋だけ……ということ*2

*1:転売目的で古書店から本を買うこと。

*2:誰も好きこのんで絶版したわけではない、ということも十分理解しているけど。