岡本喜八/五万本

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20050220k0000m060018000c.html
 岡本喜八死去。

 あと、古い記事ですけど、気になったのでこれだけ。
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050211k0000m040151000c.html
 大手メディアで報じているのは毎日だけなんだけど、日本最大の映画コレクションの話題がなんで外国映画絡みなんだろう。日本の戦前の映画がどれぐらい失われているかを少しでも知っていれば、「五万本」という数がいかに重要性を帯びるか分かるはずだ。話題にすべきは「アリラン」だけではない。
 噂では山中貞雄の初期作品や、丹下左膳ものの原点である伊藤大輔「新版大岡政談」も存在すると言われ、もし目録にある全ての作品が保存されていたなら、日本の映画史がひっくり返るほどの大発見なのは間違いない。
 ただ、古いフィルムの保存は極めて難しいので、どれぐらいのものが修復可能な状態で残っているかは分からない。また、一部ではそのような膨大なフィルムを個人が所有・維持可能かどうかも疑問視されているが……故人の冥福を祈ると共に、今後の推移を見守りたいところ。
アリラン」については朝鮮日報にも記事が載った。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/02/11/20050211000097.html
 韓国映画史において「アリラン」に価値があるというのはよく分かるのだが、個人の所有するフィルム(むろんオリジナル・ネガではない)を「取り戻す」だの「返還」だのと言う感覚はよく分からない。美術品の国外流出と混同してないか。そもそも「アリラン」のフィルムが残ってないのは、「持っていかれた」からではなく、朝鮮戦争で焼けちゃったせいでしょ。