映画
『イホグリくん』復刊……って絶版だったのか。大学生の頃『山上たつひこ選集』に収録されたものを読んだ。物凄いマンガだと思ったけど笑った記憶はない。『イボグリくん』には「主人公が終始狂っている」のみならず、「物語全体も終始狂っている」第二話*1も…
ここ数日、俺の中で戦争映画祭り。スピルバーグ「プライベート・ライアン」、増村保造「赤い天使」、エレム・クリモフ「炎628」。「赤い天使」の特典映像を観ていたら、若尾文子の口から「プライベート・ライアン」の話が出てきて驚いた。「戦場のリアルな描…
以前買っておいた「ヒッチコック劇場」第二集のDVDを開けた。ロアルト・ダール原作・ヒッチコック監督「兇器」をとりあえず観る。ダールが脚本も手がけていて、過不足なくきちんとまとまった作品だけど、「いいチキンを冷凍してあるの」という字幕の情け…
仕事がちょっと山越えました。録画しておいた「金融腐食列島・呪縛」を朝っぱらから観たり。 こないだ映画館で「ミリオンダラー・ベイビー」を観ました。展開が展開だからか、この人の映画にしては珍しく登場人物たちがストレートに心情を吐露していると思い…
山口瞳のエッセイ集を映画化したもの。主役もナレーションも小林桂樹が演じる一人称的なスタイルなのだが、両者は完全なイコールの関係ではない。ナレーションは江分利の半生や言動を、自在に解説したり批評したりする。いわばこの映画の主人公は「日常生活…
NHKのBS2で三時間に渡って放映していた「香港映画のすべて」、予約をすっかり忘れていて、最初の一時間近くを録画できなかった。さっき仕事上がりに残りの二時間をざっと見ていたのだが、かなりイイ。「武侠映画」「カンフー映画」「女優」の三つにテ…
CSで。今井正の「真昼の暗黒」と同じく、正木ひろし弁護士の手記をもとに、橋本忍が脚本を担当したドキュメンタリータッチの佳作。扱われているのは当然実際に起こった事件である。昭和十八年、舞台は茨城の炭坑。一人の炭坑夫を警官が拷問死させるが、「…
家から出られないのでDVDを観ています。「ミリオンダラー・ベイビー」を待つ間に90年代以降のクリント・イーストウッドの主演・監督映画を一応観ておくつもりで、何本か借りてきました。俺はイーストウッドの評伝をほとんど読んでないんですけど、それでもこ…
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/fu/news/20050220k0000m060018000c.html 岡本喜八死去。 あと、古い記事ですけど、気になったのでこれだけ。 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050211k0000m040151000c.html 大手メディアで報じているのは…
DVDで。「反則王」「クワイエット・ファミリー」の監督によるホラー。とある姉妹が人里離れた家に帰ってくる。父親は再婚しているが、精神を病んでいるらしい継母と姉妹は反りが合わない。常に疲れきった様子の父親は三人の関係にも無関心。姉妹と継母の緊張…
「エクソシスト・ビギニング」が公開されたから……というわけでもないが、マリオ・バーヴァの「新エクソシスト・死肉のダンス」のDVDを買った。子供の頃は本当にこれが続編だと思っていた。昔はハリウッドでヒット映画が生まれると、必ずと言っていいほどイタ…
19世紀末の自給自足の村。外の世界とは人外の「彼ら」の棲む森によって完全に隔絶されている。ホアキン・フェニックス扮する主人公は危険な森を通って、年長者たちが恐れる「町」へ行きたいと再三希望するがかなえられない。やがて彼は村にある数々の掟に疑…
午後から映画館へ。他にもっと観たい映画はあったんだけど、時間的にちょうどぴったりだったのがチャン・イーモウ「LOVERS」。思ったよりもずっと面白かった。舞台は唐の時代の中国。かつて盗賊「飛刀門」の掃討に力を尽くした二人の捕吏(金城武とアンディ…
舞台挨拶と一緒に観てきた。すぐれたコメディだった前作の「ほえる犬は噛まない」から一転して、実在の連続婦女暴行殺人事件を扱ったサスペンス映画……だという触れ込みだったが、見ようによっては十分コメディで通る。何しろ、主人公である刑事たちの敵は犯…
のDVD-BOXが来たので、とりあえず「晩春」を少し観た。デジタル・リマスターで以前より画質ははるかにマシになったが、今の技術ならもう少しクリアになってもいいのではと思った。テレシネの過程がうまく行っていないのか、もともとのネガの状態が悪すぎるの…
迷った末に注文した。いずれバラ売りもされるんだろうけど、このへんは買っておいてもソンはないなと思ったので。 俺の通っていた高校は北鎌倉にある大船高校というところで、多分日本で一番松竹の大船撮影所に近かった高校じゃないかと思う。鎌倉には文化人…