最近観たDVD

 ここ数日、俺の中で戦争映画祭り。スピルバーグプライベート・ライアン」、増村保造「赤い天使」、エレム・クリモフ「炎628」。「赤い天使」の特典映像を観ていたら、若尾文子の口から「プライベート・ライアン」の話が出てきて驚いた。「戦場のリアルな描写」という観点で、「赤い天使」は「プライベート・ライアン」を先取りしていた、という趣旨。その通りだとは思ったけど、同時に以前戦場をリアルに描写していると言われていた映画(例えばペキンパー「戦争のはらわた」等)は、全部「プライベート・ライアン」の前フリになってしまったと言える、とも思った。
 ジャン=ピエール・メルヴィル影の軍隊」。ドイツ占領下のフランスが舞台に、裏切りやアクシデントの連続でレジスタンス活動の挫折していく過程が延々と。岩石から削りだしたようなリノ・ヴァンチュラの風貌がすごい。こういう俳優でも男性的な魅力を持つ主人公の役を振られるのは、フランス映画の傾向……というかフランス人の好みじゃないかと思う。完璧な美男子は必ずしも好まれない。初回限定で再発されて、Amazonでも一応購入可能だけど、手に入るかどうかかなり怪しい。多分もう店頭在庫しか残ってないと思う。
 ジョー・ダンテ「ピラニア」。ピラニアが出てこないシーンは結構面白い。これは脚本のジョン・セイルズの功績が大きいかも。特に手前が元凶のくせに徹頭徹尾反省しないヘザー・メンジーズ演じるヒロインは大好き。なんとなく「燃える昆虫軍団」と「怪奇! 吸血人間スネーク」を連想したけど、内容以前に主役二人が被ってんだから当たり前か。

プライベート・ライアン アドバンスト・コレクターズ・エディション [DVD][rakuten:guruguru2:10008530:image:small][rakuten:guruguru2:10041977:image:small]